二世帯住宅とは
共働き世帯数の増加や保育所の待機児童問題、介護問題などを背景に、親世帯と子世帯が一緒に暮らす、二世帯住宅が注目されています。
そこで今回は二世帯住宅のメリットとデメリット、そして二世帯住宅にリノベーションする場合に気をつけておくべきことをご紹介します。
二世帯住宅のメリット
- 親世代の高齢化に備えられる
例えばご実家で親が一人暮らしをしている場合、突然の体調不良や転倒による怪我などの心配があります。とはいえ、まだ元気な親が老人ホームや介護施設に入居するのは費用負担も考えると簡単ではありません。
その点二世帯住宅なら、病気や怪我などの場合にもすぐに対応できたり、見守れるので安心です。
- 家計を節約できる
両親が住んでいる実家をリノベーションして二世帯住宅にできれば、新たに土地を購入する必要がありません。またリノベーションにかかる費用も両親と月々の支払いについて相談できるため、賃貸マンションを借りたり、子世帯のみの家を購入してローンを返済するよりも、費用を抑えられる可能性があります。
- 育児を助けてもらえる
子世帯にお子さんがいてご両親が元気であれば、子育てを一部助けてもらうことも可能かもしれません。保育園に入れるまでの間、世話をしてもらったり、保育園へのお迎えを手伝ってもらうなど、共働きのご夫妻にとってはとても助けになるでしょう。
二世帯住宅のデメリット
プライバシーの問題
これまで異なる家、生活環境、生活リズムで暮らしてきた家族が、突然一緒に暮らすとなると、やはりお互いにストレスを感じるであろうことが想定できます。
しかし、これは二世帯の間取りの作り方でほぼ解決できるでしょう。例えば玄関からきっちり2戸にわけるカタチ、玄関は共有でリビングやキッチンを世帯ごとに用意するカタチ…など、お互いにとってちょうどよい距離感になる間取りを検討してみてはいかがでしょうか。
二世帯リノベーションで気をつけるべきこと
相続する土地にかかる相続税に関して、対象となる価格を最大80%減額できる「小規模宅地の特例」という制度があります。実家を二世帯住宅にリノベーションしている場合、一定の条件を満たしていれば対象となるので、ぜひ活用したい制度です。
ただ、完全分離型の二世帯住宅で個々に区分登記をしてしまうと同じマンションの別の部屋と同じ扱いになり、減額措置が適用されません。
そのため
- 区分登記はしない
- 登記は一つに
- 単独登記もしくは共有登記とする
ように注意しましょう。