両親や親族から受け継いだ住まい、中古で購入した物件。安全で心地よく暮らしていくにあたって、設備交換や部分的なリフォームでは対応しきれない場合には、「建て替え」か「大規模改修」という2つの選択肢があります。
どちらを選ぶべきかはそれぞれの状況や条件によっても異なります。
「スケジュール」「コスト」「それぞれのメリット」という3つの軸で検討してみてはいかがでしょうか。
スケジュール
単純に工期を比較するなら、一般的にリノベーションのほうが建て替えより短くてすみます。建て替えが4ヶ月〜半年かかるのに対し、リノベーションは大掛かりなものでも大体3〜4ヶ月半程度で収まるでしょう
さらに建て替えの場合は、解体後に「滅失登記」という手続きや、建て替えたあと「表示登記」「保存登記」といった手続きも必要です。
もちろんリノベーションでも、戸建ての大規模改修の場合は、事前に「建築確認申請」の提出が、マンションの場合は小規模でも管理組合の許可を取る必要があるなど、それぞれ手続きが必要になります。
建て替えや大規模なリノベーションを行う場合は、工事期間中の仮住まいの確保も必須。
事前にそういった手続きや仮住まい先の確保・引っ越し作業なども想定して、ゆとりあるスケジュールを組むことが大切です。
コスト
それぞれにかかるコストはどうでしょうか。
こちらも単純に建て替えとリノベーションを比較するなら、リノベーションの方が安く済むことが多いでしょう。ただ、建物の劣化具合によっては、中途半端にリフォームをすることでその後のメンテナンスコストがかさみ、かえって高くつくことも。
では実際に建て替え・リノベーション、それぞれどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
リクルート住まいカンパニーが実施している「2021年 注文住宅動向・トレンド調査」によれば、土地代を除く建築費用の全国平均は2,988万円。もちろん地域によって、また新築する家の規模や設備、内装によって予算は大きく変動します。建て替えの場合、ここに解体費用や場合によっては地盤改良が必要になることもあります。
一方でリノベーションの場合、リノベーションする建物の築年数や構造、プラン、リノベーションをする範囲によってかかるコストは大きく変わります。1000〜2000万、もしくはそれ以上かかってくるかもしれません。
リノベーションか建て替えか、コスト的にどちらが良いか迷った場合には、リノベーション事業者に相談してみるのが、一番かもしれません。
それぞれのメリット・デメリット
最後に「建て替え」と「フルリノベーション」それぞれのメリットを比較してみましょう。
リノベーションのメリット
- 愛着ある家を活かせる、引き続き住み続けることができる
- 建て替えに比べて工期が短い
- 場合によって既存の一部を残すことで、コストコントロールができる
建て替えのメリット
- 既存の間取り、家のカタチを意識せずに自由に間取り設計ができる
- ローンが組みやすい
- 全てが新しくなる
どちらをよりメリットと感じられるかは、それぞれの暮らしや大切にしたいことによって変わるでしょう。
まとめ
「建て替え」と「リノベーション」について、それぞれスケジュール、コスト、そしてメリットという3つの軸で比較してみましたが、どちらを選ぶべきかはそれぞれの考え方や暮らし方、そしてお家の状況によっても異なります。
まよった場合はリノベーション会社さんに相談してみてはいかがでしょうか。
リノベーション協議会の会員企業にご相談ください。親身に相談に乗ってくれるでしょう。